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超絶技巧練習曲
Etudes d'execution trascendate
(S139)

  1. 前奏曲 "Prelude" Presto ハ長調 
  2. Molto vivace イ短調 
  3. 風景 "Paysage" Poco adagio ヘ長調 
  4. マゼッパ Mazeppa ニ短調 
  5. 鬼火 "Feux follets" Allegretto 変ロ長調 
  6. 幻影 "Vision" Lento ト短調 
  7. 英雄 "Eroica" Allegro 変ホ長調 
  8.  "Wilde Jagt"Presto furioso ハ短調 
  9. 回想 "Ricordanza" Andantino 変イ長調 
  10. Allegro agitato molto ヘ短調 
  11. 夜の調べ "Harmonies du soir" 変ニ長調 
  12. 雪かき "Chasse-neige" Andante con moto ト短調 
 「超絶技巧練習曲」という邦訳は随分古く、そのためにこれを技巧のための作品ととらえがちであるが、リスト自身が「技巧はあくまでも音楽の手段であって目的ではない」と力説しているように、「優れた演奏のためのエチュード」と直訳する方がふさわしいようだ。

作曲過程

 この曲集は、3度にわたって改定されている。

 第1版は、南フランス旅行を試みた1826年頃に書かれ、後にライプチヒのホフマイスター(Hofmeister)から
若いリストによる、各調性の長短両音階を稽古するための48曲のピアノ練習曲
(Etude pour pianoforte en quarante-huit exercices dans tous lestons majeurs,par le jeune Liszt)
という長ったらしい付けられた作品1として、刊行された。

 この発想は、バッハの「平均律クラヴィーア曲集」の影響が考えられる。 しかし、リストは48曲でなく12曲しか作らなかった。よって、
12の課題による練習曲集(Etudes pour le piano en douze exercices)」
と広告された。おそらくあと36曲を書き足して、何冊かに分けて刊行する予定でその第1集を上記標題で出版したのではないかと思われる。この第1稿はツェルニーの影響がまだ根強く残っているそうである。(S136)
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 第1版にかなりの改訂を加えて、1839年恩師ツェルニーへの献辞を付して、
24のピアノ用大練習曲

(Vingt-quatre grandes etude pour le piano)
として出版したが、これも12曲であった。第1版と第2版とはかなりの違いがみられ、第2版は最終稿に近いものになっている。(S137)

 この第2版は2001年4月、埼玉芸術劇場で川上敦子のピアノ演奏で日本初演された。(きたむらさんの報告です。)
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 1847年には、その中の第4曲「マゼッパ」をユーゴーの詩に適するように終わりの方を変更し、単独で出版。(S138)

 その後、これを元に交響詩「マゼッパ」(S100)を作り、さらにその交響詩からピアノ曲に書き戻してこの「超絶技巧練習曲」(S139の4)に加えたとされる。その終結部にはユーゴーの詩を引用し「彼はついに倒れた。.......しかし再起して国王となった!」と書かれている

作曲年代


1851年、娘の看病疲れから倒れたカロリーヌ(ヴィットゲンシュタイン侯爵夫人)がようやく回復し、アンテンブルグに再び明るい日が訪れた頃に最終改定された。

出 版

 1853年ライプチヒの老舗ブライトコブフ・ウント・ヴェルテル社より刊行され、第2版と同じく、弟子たるリストの「感謝と尊敬と友誼のしるし」として恩師カール・ツェルニーに捧げられた。

ディスク
(全曲版)

ベルマン(p)[63]。   (CD番号)V(Mel)(廃盤だが、お薦め!)

アラウ(p)[74〜76]。       Ph-PHCP20366

ゲキチ(p)[92]。          V-VICC144

シフラ(p)[57,58]。         EMI-TOCE3316

ベレゾフスキー(p)[95]。     T-WPCS5615

ポレット(p)[85]。         Dec-POCL5163

横山幸雄(p)[98]。         S-SRCR2295

 ベルマンの1963年録音のCD(ビクター音楽産業)はまさに「超絶の」名にふさわしく、LP時代には代表的なものであったが、現在廃盤というのはまことに残念だ。一刻も早く再発を望みたい名演である!と編者は考える。輸入盤も廃盤だがRussianDVDのサイト全曲試聴できる。ただし、音質はモノラルでかなり落ちる。(町の図書館などには案外置いているかも?)