悲愴協奏曲 ホ短調
Concerto Pathetique
(S258,S365a)


 ピアノ2台用としては以前からあったものだが、ピアノとオーケストラ版(ガボール・ダルバーシュによる校訂版)は最近発見され、ハンフリー・サールの作品表には載っていない。レスリー・ハワードはEduard Reussによる版を使いS365aとしている。内容的には古典的な多楽章形式によるソナタの規模を持ちながら、形式的には全1楽章でまとめるという新しいコンセプトの作品がその姿を表わしている。

作曲過程

 1849年、パリ音楽院のために作られた「演奏会用大独奏曲」(S176)をもとに、翌年ピアノとオーケストラ版(S365)も作られた。さらに、独奏曲をもとに2台のピアノ用に作られたのがこの「悲愴協奏曲」で、それにオーケストレーションを施そうとしたものは作られたが未完になっていたとみられ、1952年にガボール・ダルバーシュによって完成した。しかし、Eduard Reuss版は1885-6年に書かれたとされている。
 下記に紹介した3種のディスクを聴き比べると、ピアノ2台の方はピアノパート&オケのパートというようなわけ方ではなく、ピアノとオケのための準備スケッチとは思われない。つまり、それは2台用とは別に書き進めていたものがあったことがうかがえる。

出 版

 2台用は1857年、ピアノとオーケストラ版は1952年とみられるがはっきりしない。

ディスク

アルゲリッチ、フレイレ(p)[98]live。    (CD番号)EMI-TOCE55063

フランク(p)/ベーカー/ゼゲッド交響楽団[95]。 AU34050CD

Howard(p)Rickenbacker(cond)Budapest symphony or.[97-98]。
 hyperion- Volume 53b: 'Music for Piano and Orchestra - 2', CDA67403/4
(Joel Oberson 氏の報告によればフランク盤とはかなり違いがあり、そちらの方が良いとしている。)